加 工 室  sono 2
 
 
   

          <持ち込み大型サングラスフレーム に累進レンズを入れる>   



            加工前



                 加工後


注意点の整理(大型フレームでかつカーブが強い場合の対処方法)
@入れる累進レンズの前カーブを通常(3〜4カーブ)から強い(8カーブ)ものに製作指定可能なものがあるか?
  → 通常、累進多焦点レンズのカーブ指定はどこのメーカーも設計バランスが崩れるため行なわない。
  → HOYA、SEIKOには、あっさり断られる。東海光学のベルーナクレスJXで7カーブ製作応諾に感謝。
  → 懇意なSEIKOレンズセールス曰く、「需要はあるが、収差補正が難しく、メーカーとして快適な装用を保証
         出来ない。」  → ヤシロメガネの考えは、「どのようなレンズも完成メガネのためのあくまで素材だ。顧客
    がのぞむ以上、可能な条件を最大限生かして快適さを提供する責任とそれに伴うリスクは、当店が負う。」
A今回、レンズ径には80φが必要。しかし75φがメーカー製作限界。それによリ生じる隙間の処理の仕方。
B強いフレームカーブは、レンズ加工時にアイポイントが広くなりやすいことを考慮した軸打ちを行う。
C同様にフレーム形状により、視軸に対しレンズの設計光軸が外側に向いてしまうので、Bの問題以前に台玉
   度数が強い場合には、90度軸乱視度数を考慮してレンズ度数を決定し、レンズを発注する。

(加工手順1) レンズカット フレームトレースでは、形にゆがみが出るのでレンズ自体で型をとる。
サングラスレンズとして入っていたものを
水平基準線を引いてから抜きとる
@上のレンズから型板を作る
A生地レンズをあててとりきれる分以外
  をカット
Bフレームに入れて、隙間が均等にな
 るように今一度カット

上で作った型板でカットしたレンズ
全周にヤゲンが立っている状態

通常、お渡し時までレンズマークを消さない

 



(加工手順2) 隙間部分の処理 













カットしたレンズをとりあえず入れてみる。











隙間のヤゲンの削り落し、艶出し。

ミゾほりしてナイロン糸で固定する。



 



(加工手順3) 鼻もり








初期状態では、鼻幅が広すぎてメガネを

「頬っぺた」で支えている状態。

パッドの埋め込み程度では足りず、片側

3ミリずつゲタを履かせて調整。傾き加減

は、プレフィッティング時に確認しておく。

潟Tサマタから便利なクリングスパーツ

が出ているが、今回はお客様の鼻形状

が良いので不要



完成


 

      受け取りにいらしたお客様は、美しく仕上がったメガネを見てまず大喜び。 お掛けになって
      「遠くも近くもとても見やすいし、掛けやすくなった。」と、たいへんご満足いただきました。 (2008年3月2日)

 

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良いメガネは、人生を豊かにします